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夏に流行しやすい「水いぼ」について

 水いぼは正式名称を伝染性軟属腫と言います。主に幼児から小学校低学年までの

子供によく見られるウイルス感染症です。1~5ミリくらいのドーム状の光沢のあるブツブツしたイボです。

 

 これからの水遊びやプールの時期になりますと、水を介してうつることはありませんが、肌が触れ合うことやビート板・浮き輪を共有することでうつると考えられますので注意や対策が必要となります。

 同じ理由で、水いぼのあるお子さんがいるご家庭ではお風呂で水いぼのないお子さんがうつってしまう可能性がありますので、お子さん同士の入浴は避けてご兄弟は別々の入浴にされるなどの対策が必要です。

 

 この水いぼは大人には免疫機能の関係からあまりうつることは少ないのですが、免疫力が低下していたり、保育士さんのように多数のお子さんと接する大人にもうつることがあります。

 数ヶ月から1~2年で自然に治ってしまうという報告がありますが、待っている間に水いぼが広がってしまうこともあり、なかなかやっかいです。

 

 治療法としてはいくつかありますが、いくつかあるということは残念ながら「これが最適だ」という決定的な治療法がないのが現状です。

 

 具体的には専用のピンセットで取ったり、液体窒素で凍らせたり、消毒液や貼り薬を使って人工的にかぶれを作って治していく方法等です。出血したり、複数回の通院が必要であったり、治療に時間がかかったりと一長一短の印象です。患者さんやご家族の中には「様子を見る」という選択をされる方もいらっしゃいます。

 

 

スイミングスクール等に通っているお子さんは注意が必要で施設によっては水いぼがある場合、治療してから来てくださいと言われることがあります。

 

ビート板や浮き輪等を共有しなければ大丈夫と考える施設もあり、施設により多少対応が異なるようですので、水いぼがある場合は現在通っている施設に問合せをなさってください。