睡眠薬で有名なのはベンゾジアゼピン系と言われる睡眠薬ですが、最近認知機能の低下やふらつき、転倒、依存といった副作用が言われるようになり、できれば服用したくないという患者さんが増えています。
そこで漢方薬で何とかならないか？という声も聞かれるようになっています。
不眠（症）という病名に対して適応のある漢方薬は10種類が知られています。
漢方薬ですので「証」といわれる患者さん個々の体質で処方薬が異なってきます。また、残念ながら不眠に効果のあるといわれている漢方薬は速効性がありません。そのため、現在睡眠薬を服用中の方は、その薬を内服しながら漢方薬を同時に服用しながら西洋薬の減量を検討していく、また、これから服用を検討している方は、気長に効果を待っていただくことが必要となる印象です。
では速効性のない漢方薬の魅力は何かと問われますと、やはり認知機能や転倒、依存等の副作用やリスクが少ないということだと思います。
幸い比較的に速効性があり、副作用の少ないベンゾジアゼピン系以外の西洋薬の睡眠薬もありますので、かかりつけの先生にご相談下さい。