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性感染症について 2

 エイズ(AIDS)

 後天性免疫不全症候群(Acquired Immuno Deficiency Syndrome)の英語の頭文字をとった略語です。

 エイズとはヒト免疫不全ウイルス(Human Immuno deficiency Virus ; HIV)が免疫細胞を破壊して、免疫を担当するリンパ球が減少して免疫になる病気です。

 感染してから症状が出るまで3ヵ月~10年くらいと言われています。HIVに感染しても免疫機能が維持されていればエイズとは言いません。

 一度の性行為で0.05~0.5%という低い感染力です。以前は一度エイズを発症したら命にかかわる病気でしたが、1996年以降有効な薬が開発され、エイズ発症率や死亡率は大きく減少していますが、薬を服用し始めたら一生飲み続ける必要がありますので、いずれにしても感染しないことが大切です。

 

 梅毒

 梅毒は梅毒トレポネーマという細菌による感染症です。感染からの時間経過により症状や内容が異なります。

 第1期:感染後約3週間

 感染が生じた部位にしこりができます。また足の付け根のリンパ節がはれることもあります。痛みのないことも多く、無治療でも自然によくなってしまいます。ただし、病原菌がなくなったわけではないので注意が必要です。

 第2期:感染後数ヵ月

 無治療で3ヵ月以上経過すると病原菌が全身に拡大し、手のひら、足の裏や体全体に「バラ疹(しん)」と呼ばれる少し赤い発疹が出現します。

 晩期:感染後数年

 感染後数年がたつとゴムのような盛り上がり(ゴム腫)が出現したり、さらに経過すると心臓、血管や神経にも障害が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。ただし、現在では晩期に進行する方はほとんどいません。

 妊婦さんが梅毒に感染すると胎児に感染し死産や新生児死亡、先天梅毒と言われる奇形が生じることがあります。

 治療は抗生剤の内服を行います。

 梅毒感染者の6割以上がHIV感染症を合併しているという報告があり注意が必要です。

 

 藤沢市ではエイズや梅毒は保健所で無料で、しかも匿名で検査を受けることができますので心配な方はご相談ください。