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腎がんってどんな病気? 2

 腎がんの2回目です。

 

  診断

 腎がんの特定の腫瘍マーカーは現時点ではありませんので画像診断が中心です。

 まず、超音波検査を行い、正常と異なる所見が認められた場合にCT検査が行われます。時にのう胞や良性腫瘍と判別困難な場合はMRI検査を行うことがあります。

  治療

 1.手術

 抗がん剤や放射線療法等は効果が少ないため治療の原則は手術です。

 手術の方法は腎部分切除術根治的腎摘除術の2つに分かれます。腫瘍が小さい場合は前者が選択されます。

 また、お腹を切開して行う「開腹手術」とお腹に小さな穴をあけ、そこから内視鏡を入れて手術する「腹腔鏡手術」さらに手術器具を遠隔操作して行う「ロボット支援手術」も施設によっては行われています。

 2.薬物療法

 転移を伴うような進行性の腎がんの場合で手術ができない場合に行われます。

  分子標的薬

 がん細胞の増殖を促進している分子に作用してがんの増殖を阻害したり、がんが増殖するために必要な血管内皮細胞の増殖を阻害することで効果を発揮したりする薬剤です。

  免疫チェックポイント阻害剤

 免疫細胞は、がん細胞を攻撃する能力がありますが、がん細胞はこの攻撃から逃れる機能を持っています。がん細胞のこの機能をブロックすることにより免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようにすることで効果を発揮する薬剤です。