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乾燥肌のシーズンになってきました

 年齢とともに肌はより乾燥しやすくなります。また、男性より女性の方が早い年代から乾燥し始めるようです。高齢者は皮脂や発汗量が減少しやすく、皮膚も薄いため乾燥しやすくなります。女性は30歳代後半から皮脂の分泌が減少し乾燥しがちになるようです。今回は乾燥肌について述べます。


 

乾燥肌とは

乾燥した状態では皮膚が刺激から体を守るバリア機能が十分働かなくなり、外部からの刺激を受けやすくなります。また、バリア機能が低下すると水分が体の外に出やすくなってしまいます。

症状

 洗顔後や入浴後の肌のつっぱり感、カサカサ感、白く粉をふいた状態などです。進行するとひび割れ、皮膚表面のけば立ち、皮膚のかゆみなどが出現してきます。

起こりやすい部位

 ひざ下(ひざやすね)が顕著です。その他ひじ、腰、手の甲、かかと。顔では目や口の周り、ほほなどです。

予防

お風呂

 お風呂の温度は42度以上にしてしまうと肌から必要な脂分を奪ってしまいますので、41度以下にしてください。また、よく泡立てた石けん等でやさしく洗ってください。こすりすぎ、洗いすぎは乾燥肌だけでなく肌荒れの原因となります。入浴剤も乾燥肌予防に効果があります。ただし、入浴剤によってはかえって乾燥肌を助長してしまうものもありますので、刺激の少ない保湿タイプを選びましょう。

加湿器

 室内の乾燥を防ぐために加湿器等を活用しましょう。加湿器がなければぬれタオルをかけたり、水を入れたボウルなどを室内に置くのも良いようです。室内の湿度は40~60%が目安と言われています。

肌着

 肌着は化学繊維ではなく保湿性のある綿製品がよいようです。

保湿剤

 自分に合った化粧水や保湿剤を選び十分な量を使いましょう。保湿剤としては夏はさっぱりとした使用感のローションタイプが、冬はより皮膚の保湿効果の高い軟膏やクリームタイプが良いようです。外用時間としては入浴後15分以内(できれば5~10分以内)に保湿剤を塗るのが最適のようです。

 

 

 

 予防を心がけても強いかゆみ、赤み、水ぶくれなどに症状が進んでしまったら医療機関を受診してください。