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ニキビの新たな考え

以前このブログでニキビについて書かせていただきました。

今回は、難治性のニキビに対して最近提唱されている考え方や試みに関して述べさせていただきます。

 

 ニキビの原因菌はアクネ菌が主に関与していますと以前書かせていただきました。一般的な治療法もアクネ菌に対して効果のある内服薬や外用薬が処方されることがほとんどでした。かなりの患者さんはこの治療法で良くなるのですが、残念ながら一般的な治療法に反応しずらい方もいらっしゃいます。


 

  最近、ニキビはアクネ菌だけではなくマラセチアというカビも関係しているのではないかと提唱されている先生がいらっしゃいます。マラセチアに効果のある薬剤を処方しますと今まで難治となっていたニキビの方にも効果が認められる方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

 はしば泌尿器科皮フ科クリニックでの例では、ある中年以降の女性ですが、10歳代からくり返すニキビに悩んでいらっしゃいましたが、マラセチアに対応した処方で今までで一番良好な状態になったと喜んでくださいました。

 一般的治療で効果のある方は、そのまま治療を続けられれば良いと思いますが、難治性となっている方はマラセチアに対する治療法を試みられるのも一考ではないかと思います。

 なお薬剤ですので、副作用等の面から処方が難しい方もいらっしゃいますので、ご相談されることをおすすめ致します。

 また、一般的治療で外用剤として処方されることが多い過酸化ベンゾイル(商品名:ベピオゲル)は、アクネ菌にもマラセチアにも効果があるようです。