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タバコの害について

 今回は、タバコによる害は結構怖いですよ、という話を致します。

 

 タバコを吸う人は肺ガンになりやすいということはよく知られていますが、それだけではないのです。

 日本の喫煙率は男性が29%、女性が10%と報告されています。

 

 ガンで亡くなった方のうち、タバコが原因で亡くなった方は男性では34%、女性では6%という報告があります。また、タバコを吸う方の死亡率は吸わない方と比べて男性では1.6倍、女性では1.8倍高いと言われています。

 

 タバコには発ガン物質が含まれており、肺、口腔・咽頭、喉頭、鼻腔・副鼻腔、食道、胃、肝臓、膵臓、膀胱及び子宮頚部のガンが喫煙とガンとの因果関係が明らかになっています。

 

 

 また、タバコを吸うことは本人だけでなく、吸わない周りの人にも健康被害を引き起こします(受動喫煙)。受動喫煙でなりやすいガンとしては肺、鼻腔・副鼻腔のガン、乳ガンが知られています。

 

 タバコはガンだけでなく、心臓病や脳卒中などの循環器疾患や肺ガン以外の肺疾患などの原因ともなります。

 現在タバコを吸っている方も禁煙することで様々な病気になるリスクを下げることが可能です。

 

 禁煙してから10年後には肺ガンのリスクが喫煙者に比べて約半分に低下し、口腔、食道、胃、喉頭、膀胱、子宮頚部のガンのリスクも低下します。

 

 喫煙者は生涯タバコを吸わない人より10年くらい余命が短いと言われていますが、35歳未満で禁煙すればその死亡リスクを回避できると言われています。

 また、ガン以外の循環器や呼吸器の病気も禁煙後1年くらいするとリスクが低下します。

 

 

現在タバコを吸っている方で禁煙を考えていらっしゃる方はぜひ禁煙外来を受診していただきたいと思います。