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「とびひ」になりやすい夏となりました

 「とびひ」の正式な病名は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」というかなりぎょうぎょうしい病名です。黄色ブドウ球菌や溶連菌などの細菌による皮膚の感染症です。

 

 あせもや虫刺されなどを掻きこわすことにより細菌が表皮と呼ばれる皮膚の表面で増えて発症します。ジュクジュクしたところを触れた手で他の体の部位を掻いたりしてしまうとその部位に新たに細菌が感染して広がってしまいます。広がる様子があたかも火事の時の火の粉が飛び火した様子に似ているため「とびひ」と呼ばれるようです。

 

 注意が必要なのは患者さんだけでなく、他の人にもうつしてしまうことがあることです。

 

 治療は抗生剤の内服および外用が中心です。細菌の種類によっては抗生剤の効きにくいことがあったり、抗生剤の内服を10日~14日間くらいしていただく場合もあります。

 できてしまった「とびひ」は自身も含めてうつさないように外用剤を塗ってガーゼ等でおおいましょう。

 

 

 夏はあせもや虫刺されなどで皮膚のかゆくなりやすい季節ですので、かゆみ止めの塗り薬などで早めのかゆみ対策をなさってください。

 

 また、日頃から爪はほど良い長さに整えることも「とびひ」対策にはとても大切です。