フレイルとは
フレイルはFrailty(虚弱)が語源の言葉です。年を取り、体や心のはたらき、社会的なつながりが弱くなってしまった状態を指す言葉のようです。
関連した言葉にサルコペニアがあります。ギリシャ語の筋肉を表すサルコと喪失を表すぺニアの造語で、高齢となるに伴い筋肉量が減少し、筋力や身体機能の低下している状態を示す言葉です。
フレイルの基準として
1. 体重減少
2. 疲れやすい
3. 歩行速度の低下
4. 握力の低下
5. 身体活動量の低下
上記の5項目中、3項目以上あるとフレイル、1または2項目だけならフレイルの前段階のプレフレイルと判断されます。
また、上記の3と4はサルコペニアの診断基準にも含まれる内容です。
つまり、サルコペニアはフレイルの状態の中でも筋肉に注目した概念と言えます。
フレイルは健康と日常生活にサポートが必要な「要介護」状態の中間の段階と言えます。そのため、フレイルにならないようにすること、フレイルになってしまったら進行するのを防ぐことが大切となります。特に栄養・運動・社会参加の3つが大切であると言われています。さらに持病のコントロールや感染症の予防などがフレイル予防に大切であると挙げられています。
フレイルは東洋医学では「腎虚」や「気虚」などに該当すると考えられ、その状態に対する漢方薬の処方により、薬剤の数があまり増えることなく(ポリファーマシーとならずに)症状緩和に役立つようです。