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アトピー性皮膚炎ってどんな病気?

 

 

アトピー性皮膚炎は、何が原因ですか?

と質問を受けることがありますが、一言でいってしまうと皮膚の表面の乾燥が原因です。

 

このことは、アトピー性皮膚炎だけでなく、多くの湿疹にも言えることです。

 

 皮膚は、上から順に表皮、真皮そして脂肪層と連なっています。表皮は非常に薄く、すり傷や切り傷などでも簡単にこわれてなくなってしまうほどです。通常は、この表皮はきれいに細胞でしき詰められており、細胞と細胞との間は脂質でつなぎ止められて、表皮の表面は皮脂膜でおおわれています。そのために、水分が抜け出さないようになっています。

 

 アトピー性皮膚炎の多くの方は、保湿力が低下して細胞と細胞との間にすき間ができていると考えられています。そのすき間から、外からの刺激が侵入し、皮膚の内側へ入り込みやすくなります。

 皮膚の表面には免疫細胞が存在し、外から侵入してきた物質を捕らえて、その物質に対してアレルギー反応を起こします。そのアレルギー反応が皮膚炎となって生じた状態がアトピー性皮膚炎です。

 

 残念ながら治療で皮膚炎を改善できても、乾燥しやすい体質までは変えることは難しいので、保湿を行い肌の状態を良好に保つことが大切となります。

 

 

アトピー性皮膚炎以外の方でも乾燥する冬期には保湿をしないとヒビ・アカギレが生じることで保湿の大切さをご理解いただけることと思います。