アルコールひと文字違いが命取り

 先日、メタノール(メチルアルコール)を妻に飲ませて死に至らしめたとして、夫が殺人容疑で逮捕された事件が報じられていました。

 

 エタノール(エチルアルコール)とメタノールは同じアルコールの仲間ですが、使い方を間違えると大変危険です。

 

 

エタノール

 エタノールは、いわゆる「お酒」に入っているアルコールです。消毒用としても使われます。以前このブログにも記載させていただきましたが、エタノールも「お酒」として飲み過ぎると「二日酔い」を引き起こしますので注意が必要ですが、メタノールの毒性とは比べものにはなりません。

 

メタノール

 メタノールは、アルコールランプなどの燃料などに使われる工業用のアルコールで、天然ガスや石炭などから作られます。

 メタノールそのものは、比較的に毒性が低いようですが、体内の酵素で分解されギ酸となりますが、このギ酸が毒性を示します。

 

 口から摂取した場合、失明を引き起こすと考えられる量は10ml(100%メタノールとして)で、致死量は30~100mlと考えられています。

 

 

 

 第二次世界大戦後の日本ではメタノールの毒性があまり知られていなかったため、メタノールを含む密造酒が作られ、こうした密造酒を摂取した人々から多数の失明者や死者が出ていたと言われています。

 

 

 怖いアルコールはどっちだったかな?と迷われたら、メチルアルコールを「目散る」アルコールと語呂合わせで覚えて下さい。