噛む力が弱い人は肥満や糖尿病になりやすい?

 食べ物をうまく噛むためには食べ物を砕く歯の動きだけではなく、舌や唇を連動して使うことが必要です。こうした能力は後天的に身につけるものといわれており、子供の頃から軟らかいものばかり食べていると噛む力が育たず、舌や唇も連動して使えなくなり、大人になっても食べ物をうまく噛めない状態が続くことになります。そうなると食生活が乱れがちになり、肥満や糖尿病を発症しやすくなるのではないかと考えられています。

 

 

 

 肥満や糖尿病の患者さんは食べ物をうまく噛めていないリスクが高いことが示唆されており、肥満や糖尿病の食事指導を行う際には噛む回数を増やすという従来の食事指導だけでなく、そもそも「うまく噛めているのか」という口腔機能の評価を行い指導を行う必要があるようです。

 

 

 参考文献

 高原充佳 2022年7月 医歯協MATE