トコジラミ(別名:南京虫)は、戦後しばらくよく見られた害虫でしたが、殺虫剤の普及によって被害が激減しました。しかし、近年再びトコジラミの被害が増加しています。
トコジラミは、実はシラミの仲間ではなくカメムシの仲間で、体長が5mmくらいで主に夜間に人や動物の血を吸い、刺されると痒みや発疹を伴います。
コロナ禍前に世界中で広がり始めていたトコジラミは、人の流れが戻った昨年から再び急増しています。
急増の原因の一つにインバウンドにより、海外からの旅行者のスーツケースや手荷物等に殺虫剤に抵抗性を持つトコジラミが紛れて侵入し、そのまま日本に居ついて繫殖してしまったことが指摘されています。
トコジラミは、非常に強い繫殖力を持ち、知らない間に荷物や衣類につくため、ホテルや旅館といった宿泊施設を中心に問題となっています。
生息場所
家具やカーペット、床や壁の継ぎ目、たたみのへり、ブラインドやカーテンのほか衣類や鞄などあらゆる隙間に潜り込むことができます。特にベッド周りに生息していることが最も多いと言われています。
トコジラミが生息している場所には、血糞(けっぷん)という黒いしみが見られます。
症状
首や手や腕、足などの露出部を中心に痒みの強い赤いボツボツとした発疹が出ます。
予防・対策
日頃からこまめに掃除を行い、トコジラミが生息しそうな場所は定期的に点検しましょう。
トコジラミを発見した際は掃除機で吸い取ったり、熱湯洗濯などの方法で防除しましょう。
トコジラミが大量に繫殖している場合は、個人での防除が困難ですので、駆除業者にご相談ください。
宿泊施設での注意(自宅に持ち帰えらないために)
・宿泊施設やレジャー施設、入浴施設を利用する際は、トコジラミが生息していないか注意しましょう。
特にベッドやソファなどに血糞などのしみなどがないか確認しましょう。
・宿泊先などでは荷物を床などに直接置かないようにしましょう。衣類もハンガーなどに
かけ、壁面などに触れないようにしておきましょう。
荷物をビニール袋に入れて置くことも効果的のようです。
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